FORESTRISE 2026(第5回次世代森林産業展)出展報告 ― オーストリアパビリオンでKohlbach社・Floyd社を支援しました

FORESTRISE 2026 オーストリアパビリオンのKohlbach社・Floyd社ブース

2026年9月16日(水)から18日(金)まで、東京ビッグサイト東ホールで FORESTRISE 2026(第5回次世代森林産業展) が開催されました。この展示会には2年に一度、オーストリア大使館商務部(ADVANTAGE AUSTRIA)が主催する「オーストリアパビリオン」が出展されます。弊社は今回、パビリオン出展企業のうち、バイオマスボイラの Kohlbach 社(小間番号 F-47/09)と、バイオマスガス化CHPの Floyd BioEnergy 社(同 F-47/08)の2社のブース運営を支援しました。その概要をご報告します。

目次

両社ブースに約100名が来場

会期中は弊社社員が両社のブースに常駐し、製品の技術説明と通訳を担当しました。3日間で両社ブースにお立ち寄りいただいた方は、弊社が把握した範囲で約100名にのぼりました。林業・製材事業者の方、熱利用をお考えの工場のご担当者、発電事業の関係者など、幅広い立場の方から具体的なご相談をいただきました。ご来場いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。

Kohlbach社から会長・社長が来日

Kohlbach社からは Walter Kohlbach 会長と Michael Schranz 社長が来日し、会期中はブースに立って来場者の対応にあたりました。トップ自らが日本の来場者と直接話をする機会となり、同社の日本市場に対する姿勢が伝わる3日間となりました。

同社は1946年創業のオーストリアのファミリー企業で、これまでに3,000基を超えるバイオマス燃焼設備を納入しています。ボイラの出力範囲は400 kW〜18 MW、熱電併給では電気出力500 kW〜8 MWをカバーし、温水・高温加圧水・蒸気・熱媒油・電力と、需要側のエネルギー形態に合わせた供給が可能です。日本国内でも複数のプラントが稼働しています。

ブースで配布するために用意した日本語パンフレット50部は、会期を終える前にすべてなくなりました。バイオマスボイラに対する国内の関心の高さがうかがえる結果です。

Kohlbach社ブースにて 左からMichael Schranz社長、笹内謙一、Walter Kohlbach会長
写真1 Kohlbach社ブースにて。左から Michael Schranz 社長、弊社 笹内謙一、Walter Kohlbach 会長

Floyd社ブースではバイオ炭への関心が集まりました

Floyd BioEnergy 社は、木質チップを原料とする小型のガス化熱電併給装置「FLOYD CHP(F60TC)」を展示しました。電気出力45〜80 kW、熱出力145〜158 kW、燃料消費量63 kg/h(含水率10%)という規模の装置です。

今回ブースで特に関心を集めたのは、副産物として得られるバイオ炭の品質でした。同装置は炭素含有率90%超のバイオ炭を約3.5 kg/hで排出し、1基あたり年間では約25トンに相当します。発電・熱供給とバイオ炭生産を一体で成立させられる点について、燃料供給側・利用側の双方から具体的なご質問をいただきました。

なお、バイオ炭のJ-クレジット化には、原料・炭化条件・施用方法などの要件を満たす必要があります。個別案件でのご相談を承っています。

初日夕刻にオーストリア大使館商務部主催のレセプション

初日の9月16日18時からは、東京ビッグサイト内のホールにおいて、オーストリア大使館商務部主催のネットワーキング・レセプションが開催されました。出展各社と日本側の来場者が一堂に会し、盛大な催しとなりました。展示会場では話しきれない内容を落ち着いて意見交換できる場として、有意義な時間となりました。

2日目のセミナーには150名を超える来場

2日目の9月17日には、パビリオン出展各社によるオーストリア企業紹介セミナーが開かれ、150名を超える方にご来場いただきました。オーストリアは林業機械からバイオマス燃焼・ガス化、小水力、3D計測まで、森林・木質資源の利用に関する技術が幅広く集積している国です。その各分野の企業が一度に登壇する機会は国内では多くなく、関心の高さが来場者数に表れたものと考えています。

Kohlbach社も同セミナーに登壇しました。講演では、1946年の創業から現在に至る沿革、製材・醸造・乳業・蒸留・ホテル・地域熱供給など世界各地の導入事例、そして同社が燃焼システムの中核に据える階段式火格子(ステップグレート)の考え方が紹介されました。「バイオガス化炉も補助バーナーも用いず、完全な熱分解と酸化によって固体燃料を利用する」「燃料は廃棄物ではなく、各工程の残渣・副産物である」という同社の技術的な立ち位置が、事例を通して示された内容でした。

同社の技術・製品の詳細は、Kohlbach社公式サイトをご覧ください。日本国内の案件については弊社までお問い合わせください。

次回は2年後

FORESTRISEは2年ごとの開催で、次回は2年後の開催が予定されています。

バイオマスボイラ・ガス化CHPの導入検討、機種選定、既設設備のトラブル対応について、設備を販売しない第三者の立場からの助言が必要な場合は、お気軽にご相談ください。初回のご相談は無料です。技術士法第45条により、いただいた情報は秘密保持契約の有無にかかわらず保護されます。

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この記事を書いた人

笹内 謙一のアバター 笹内 謙一 代表取締役 / 技術士(総合技術監理・衛生工学部門)

株式会社PEO技術士事務所 代表取締役。技術士(総合技術監理/衛生工学部門)、技術士登録番号87790号。大手プラントエンジニアリング会社を経て、2019年に当事務所の代表取締役に就任。バイオマス発電・ガス化発電の技術評価、燃料乾燥装置の開発、事業性評価を専門とし、設備を販売しない中立の立場で発注者側の技術支援を行っています。経済産業省「令和6年度新エネルギー等の保安規制高度化事業(バイオマス発電設備の事故防止のための調査)」では、固体バイオマス燃料の燃焼・火災・爆発の原理と事故の類型化を扱う章を執筆。NEDO「バイオマス技術導入ガイドブック」、日本木質バイオマスエネルギー協会「バイオマスボイラー導入マニュアル」の作成にも関与。木質チップ乾燥装置 Dried Sieve®(特許第7875570号)の発明者。バイオマスガス化発電の係争案件では、裁判所選任の技術鑑定人を務めています。

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