【開催報告】稼働率50%割れ時代のバイオマスガス化発電セミナーを開催しました

バイオマスエキスポフォーラムで登壇する笹内謙一。満席の会場でバイオマスガス化発電について講演している様子

2026年8月28日(金)、東京・千代田区一ツ橋の日本教育会館にて、「稼働率50%割れ時代のバイオマスガス化発電の実態と、失敗事例に学ぶ事業判断及び欧州が示す『バイオ炭』という次の一手」と題したセミナーの講師を務めました。主催は株式会社技術情報センターです。

会場受講とZoomライブ配信の併用で、26名の方にご参加いただきました。内訳は会場15名、Zoom11名です。10:00から16:30まで、一日を通してお付き合いいただき、ありがとうございました。

目次

当日お話しした内容

  • 国内300基の稼働実態と、稼働率低下の原因分析
  • 2027年度以降の小規模バイオマスFIT制度のゆくえ
  • 三大CHPメーカー(Spanner/Volter/Burkhardt)の技術比較
  • 欧州バイオ炭市場の最新動向と、日本でも起きたバイオ炭火災の事例
  • クリンカ生成のメカニズムと、添加剤による実践的対策
  • 効率90%超をうたうオーストリア製スターリングエンジンCHP
  • 番外編「今も絶えない怪しいガス化案件 ― 判断を誤らせる提案の型と、その見分け方」

一日を通してお伝えしたかったのは、稼働率が上がらない原因の大半は運転の巧拙ではなく、導入前の判断段階ですでに決まっている、ということです。クリンカの生成、チップの粒度と比重、チッパーの選定、炉形式の選択。後から手当てできるものと、二度と取り返せないものは、はっきり分かれています。

参加者アンケートの結果

主催者を通じて、参加者26名のうち13名の方からアンケートのご回答をいただきました(回収率50%)。ご協力ありがとうございました。結果の要点を公開いたします。

満足度

「60点以下」の回答はなく、13名全員から61点以上の評価をいただきました。

100〜81点
8名 62%
80〜61点
5名 38%
60〜41点
0名
40点以下
0名

n=13(回答者数に対する割合)

今後受講したいテーマ

「バイオ炭」が13名中12名と突出しました。ガス化発電を主題とした回でしたが、関心の重心はすでにバイオ炭へ移りつつあることがうかがえます。

バイオ炭の製造と脱炭素ビジネスへの取組み
12名 92%
バイオマスの熱分解ガス化による水素製造
4名 31%
バイオマス発電向け荷役・搬送設備と運用
4名 31%
循環流動層ボイラ技術によるバイオマス・廃棄物燃料の発電・混焼利用
2名 15%

n=13・複数回答可

いただいたご感想

  • 初歩的な内容から教えていただき、大変勉強になりました。検討をする中で学んだことを活かせると感じました
  • 専門外の内容も多かったのですが、資料もわかりやすく理解できました
  • 非常に分かり易く説明していただき、理解が進んだ
  • 興味深い内容でした。特に先進している欧州と比較して説明されていたので分かり易かったです
  • 基本的な事から専門的な内容まで勉強になりました
  • 毎年更新頑張っている点、ありがたいです
  • とてもわかりやすくご説明いただき、ありがとうございました

いただいた宿題

次回以降に反映いたします。

  • 時間がもう少しあると良かった(2日に分ける等)
  • バイオマスの国内と海外の比較、利用割合のデータがあればよかった
  • 単一技術以外にも、バリューチェーンや地域実証など、普及に関しての実装課題も知りたい

個別のご相談を承ります

セミナーで扱った内容をより具体的にお聞きになりたい方、また個別の設備についてご相談のある方は、お問合せフォームよりご連絡ください。構想段階の漠然としたご相談でも構いません。技術士法第45条により、いただいた情報は秘密保持契約の有無にかかわらず保護されます。

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この記事を書いた人

笹内 謙一のアバター 笹内 謙一 代表取締役 / 技術士(総合技術監理・衛生工学部門)

株式会社PEO技術士事務所 代表取締役。技術士(総合技術監理/衛生工学部門)、技術士登録番号87790号。大手プラントエンジニアリング会社を経て、2019年に当事務所の代表取締役に就任。バイオマス発電・ガス化発電の技術評価、燃料乾燥装置の開発、事業性評価を専門とし、設備を販売しない中立の立場で発注者側の技術支援を行っています。経済産業省「令和6年度新エネルギー等の保安規制高度化事業(バイオマス発電設備の事故防止のための調査)」では、固体バイオマス燃料の燃焼・火災・爆発の原理と事故の類型化を扱う章を執筆。NEDO「バイオマス技術導入ガイドブック」、日本木質バイオマスエネルギー協会「バイオマスボイラー導入マニュアル」の作成にも関与。木質チップ乾燥装置 Dried Sieve®(特許第7875570号)の発明者。バイオマスガス化発電の係争案件では、裁判所選任の技術鑑定人を務めています。

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